WEBサイトM&A主要5パターン

1・情報サイト(ノウハウ型記事)

教育、技術、ゲーム、投資、暮らし、趣味など記事のライティングに専門知識が必要なコンテンツを提供する情報サイト。ライターと情報の正確性・信憑性の確保が必須。健康や美容、医療などは専門家によるお墨付きがないとメディアとしては危険な運営となる。月間PV数が100万未満では、Googleなどの広告収益も一般企業に務める給与に満たないレベルになることが多く、買収後にどのようにレバレッジを効かせるかが課題。

2・アフィリエイトサイト

ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)の商材の紹介を中心としたWEBサイト。ASPはパブリックとプライベートの2種類がある。
 
パブリックASPの特徴

・簡単に登録が出来る
・収益がそれほど大きくない
・競合サイトが生まれやすい。
・承認率が低い

 
プライベートASPの特徴

・招待されないと登録できない
・収益が大きい
・競合サイトが生まれにくい
・承認率が比較的高い

 
※承認とは

複数のメディアに表示されていた同じ広告を複数回クリックている場合に、該当メディアに表示されていた広告が決定打となっているか判断する作業

筆者が見た中では、プライベートASPと取引があるアフィリエイトサイトの収益が大きい。しかし、買収後もそのASPとの取引が継続されるのか保障がなく、買収時の大きなリスクとなる。逆に取引が継続すれば他のアフィリエイトサイトを立ち上げるチャンスを得ることにもなる。

3・キュレーションサイト

動画やニュース記事の紹介を主にしたサイト。数年前に某大手IT企業のキュレーションメディアが軒並みクローズしたことで話題となった。情報の信憑性を確認せずに引用し、紹介するという当時の手法が問題化した。問題とならないような分野を選ぶことがポイントとなる。アクセス流入を確保するのにSEOだけでは不十分なことが多く、プラットフォームへの配信があるかなどが判断基準となってくる。また、その場合も契約有無によってリスクが変わってくる。

4・ECサイト

在庫があり仕入れや保管、梱包や発送業務が必要なECサイトと無在庫で受注後に発注をすればよいものとある。後者の方が当然リスクは少ないわけだが、怪しい商材や商流のものも多く注意が必要である。海外の製造工場とパートナーシップを組んでいるものもあり、確認が困難なため、契約はかなり慎重におこなったほうがよい。

5・ビジネス紹介サイト

リフォームや内装工事、水道工事など、ポータルサイトを作って特定地域の業者を紹介(検索)するサイト。自社の商売に結びつけているというケースもあり、紹介料や事業収益を出口にしている。そもそも手放そうとしているWEBサイトなのでマーケット縮小や競合の出現が疑われる。そのまま運用することを前提とするのはリスクが高い。関連する事業を展開していて、レバレッジが生まれそうなら検討するのもありだと思われる。

弊社のオススメ

弊社のオススメは3のキュレーションサイトである。PV数の確保が出来ているWEBサイトを購入して収益化を図るのである。PV数の確保が出来ている場合は以下のようなメリットがある。

・アドネットワークやプライベートASPなどとのパイプが広がる
・PVの流入元(プラットフォームの場合が多い)を活用した戦略が立てられる
・ライターの費用が安い
・WordPressなど簡単なサイト構成で運用可能(専門知識がそれほど要らない)

キュレーションサイトのPV数が多くても、思ったようにマネタイズできないことが多い。メディアのマネタイズに関してはご要望があれば経営勉強会で公開していく。